最近読んだ、働く系の本。その②
こんにちは♪
働く系の本、その②は
「生きるように働く」ナカムラケンタ著 ミシマ社
LIFEがWORKに、WORKがLIFEになっていく表紙も面白いですよね。
著者のナカムラケンタさんは「日本仕事百貨」という求人サイトを運営されていて、そこでは大手の求人サイトには載っていないような会社だったり、職種だったりがたくさん発見出来たり、働いている人のインタビューが載っていて業務内容だけでなく働く方々の思いも知ることができます。
インタビューもお決まりの内容のものではなくて、相手によって質問も変わるし、聞き手によって書き方も変わるので、それぞれに体温のようなものが生まれていて、求人サイトとは思えない面白さなのです。
この本の方にも、求人サイトに登場したことのある企業の方のお話やナカムラケンタさんの「日本仕事百貨」をつくるまでのお話などが詰まっています。
絵や写真は全くないのですが、物語を読むように続きが気になりワクワクとページをめくっている自分がいました。
オンオフとかライフワークバランスということが叫ばれている昨今ですが「植物にとって、生きると働くが分かれていないように、私たちにもオンオフのない時間が流れている」と話す著者(本文及び帯より)。
そうした生き方、働き方をしている人たちにこの本でたくさん出会うことが出来ました。
これは私の考えですが、
働く…というと雇われて賃金をもらうということに頭が行きがちですが、
もっと根本の、
自分の働きによって、周りの人の役に立ち、豊かさを得る
という視点で見てみれば、花は美しさという働きでで人々を魅了し、甘い香りや蜜という働きで虫たちを潤し、その代わり世話をしてもらったり花粉を運んでもらって子孫を繋いでいくという豊かさを得ている。
生まれたばかりの子どもは可愛らしさや何も出来ないという働きで、周囲にかつてない愛情を芽生えさせるというふうに役に立って、その代わり身の回りの世話をしてもらうという豊かさを得ている。
というように、実は生まれた時から既に誰もが生きることと働くことを分離せずに行ってきているのだなぁと思います。
なので、この本はきっと、就職や転職を考える人や働き方について考える社会人はもちろん、社会的な身分がどうであるかに関わらず、大人子どもに関わらず、それぞれの感覚で楽しんで読めるのではないかと思います。